読書日記PNU屋

読書の記録

2005文学ベスト


文学ってなんだろうとか、ミステリーとどう違うのとか考え出すと
キリがないので、とにかく面白かった小説、お気に入りの小説を
メモしてみる。母集団はこちら


1位 森見登美彦四畳半神話大系

オンライン書店ビーケーワン:四畳半神話大系2005.1

私はこれが好きだ!!
ファンタジージャンルにも片足つっこんだ軽妙な大学生活物語である。
前作「太陽の塔」とあまりに作風が似通っているので、ネタ引き出しが
心配されるところだが、文句なく楽しんだ1冊。
二番煎じではない次回作こそ勝負となるだろう。



2位 津原泰水「赤い竪琴」

オンライン書店ビーケーワン:赤い竪琴2005.1

正統派純愛小説。
すぐに肉体的にくっつきたがる、ベタな最近の恋愛文学に食傷して
いた私には、衝撃だった。大人の恋を読みたければコレで決まり!



3位 いしいしんじ「ポーの話」

オンライン書店ビーケーワン:ポーの話2005.5

うなぎ女に育てられた不思議な少年の話。これもファンタジー・ジャンルか?
スケールの大きさと、次から次へと繰り出される奇想にノックアウト!



4位 町田康「浄土」

オンライン書店ビーケーワン:浄土2005.6

奇想天外、怪奇幻想短編集なのだが、「ビバカッパ!」が心にしみすぎて、
あの名作「告白」よりこちらが好きだったりする。



●5位 江國香織「赤い長靴」

赤い長靴

赤い長靴2005.1

夫婦とはなにか?を考えさせられた作品。
ふわふわしているようで、どことなく恐ろしいムードが不思議。



●6位 いしいしんじ「白の鳥と黒の鳥」

オンライン書店ビーケーワン:白の鳥と黒の鳥2005.1

好みの当たりはずれが激しいけれど、好きな話はムチャクチャ好き
なのよね。怪奇幻想かファンタジー・ジャンルの方がふさわしいかも
しれない掌編集。


●7位 佐藤哲也サラミス

サラミス

サラミス2005.1

最初の退屈…歴史的事実…さえ切り抜ければ、面白すぎるサトテツ
ワールドを堪能。



●8位 金原ひとみ「AMEBIC」

オンライン書店ビーケーワン:AMEBIC2005.7

コレはかなり好き嫌いの分かれる物語で、現実と幻想入り乱れる
オチはいずこ?な話でもあるのだが、苦痛をここまで文章として
さらけ出したことを評価したい。



●9位 角田光代「この本が、世界に存在することに」

オンライン書店ビーケーワン:この本が、世界に存在することに2005.5

本好きならば、誰もが思い当たるであろうこと。
そんな本と読書にまつわる本。クセも少なめで、万人向け。



●10位 桐野夏生魂萌え!」 

オンライン書店ビーケーワン:魂萌え!2005.4

夫が浮気していたことを知り、安住していた世界が崩壊して
しまったオバちゃんの、魂の彷徨物語。せつねー。