蘇部健一「六とん2」
2005.10講談社\840
伝説のアホらしさを誇るミステリー「六枚のとんかつ」第二弾が出た!
グループA、B、Cのうちいわゆる「六とん」らしいのはAでしかない、
そこが残念。とにかくAが良かった。全編Aであれば…。
トリックを挿画で表したりする趣向なので、パラ見厳禁の1冊。
A 六とん2
「最後の事件」
出だしから笑わせてくれる。うん、たまらんね。
この脱力を求めていた!
「三色パンの秘密」
私は今までこの日本に生きてきて、三色パンを食べたことがない
(ちらと見たことくらいはあるかも)ということを気付かせてくれた
貴重な作品。
「甘い罠」うお!驚いた。元ネタを見たことがないのでびっくり。
B 半下石刑事「動かぬ証拠」シリーズ。
「午前一時のシンデレラ」
案外ふつうだ…。
「行列のできるパン屋さん」
それなのになぜつぶれたのかなぁ…。
「姿なき目撃者」
う〜ん、くだらんネタではあるのだが、六とんの脱力とはちょっと違うんだ
なぁ。もっと六とんが読みたい!!
「読めない局面」
著者のデスパレートな「あとがき」(自作解説)を読んで、
その有名漫画を読んだことがない私はそりゃあ、「六とん」に
癒されたいからだよね!と答えていた。
C ノン・シリーズ
「誓いのホームラン」ああ、かわいそ。
「地球最後の日?」がっくり。
「叶わぬ想い」そういうことだったのか…。
「きみがくれたメロディ」
こういうのを蘇部先生に求めているんじゃないよ!
このテの話なら、みんな書くし!もっと六とんが読みたいっ!!
六とんメンバーは早々に退場、あとは案外ふつうになって
しまっていて私としては残念だった。六とんの二人が好きなんだけどなぁ。
書きためて「六とん3」をお願いします。
そして「六とん6」までやったら面白いではありませんか。