東野圭吾「容疑者Ｘの献身」
天才的な頭脳を持ちながら高校教師に甘んじる
石神は、ひそかに想いを寄せる女性が殺人を
犯してしまったことを知り、全力でかばおう
とする。
大学時代に石神の同級生であった「探偵ガリレオ」こと湯川は、
彼の完全犯罪を見抜けるか？！
「探偵ガリレオ」「予知夢」の湯川シリーズなのね。
ノンシリーズのつもりで読み始めて、草薙刑事とか湯川学とか…
あれれ？これって…と気付いた。シリーズ第何弾ってオビに書いておいて
ほしいなぁ。そうすると、いちげんさんが手に取らないからダメなのだろうか。
ひたむきで凄絶な純愛部分よりも、湯川と石神の友情と頭脳勝負が
面白かったな。女性に関しては、石神のそれほどの想いに値する人なのか
どうか…彼女のよろめきぶりを見るにつけ、疑問に思ってしまった。
もう少し気が強いと、「白夜行」のヒロインのようになるんだろうけど。
“盲点”がキーワードの某トリックは斬新なわけでもなく、
クラッシックなミステリーにはちらほら見られるようなアレだけれど、
小説としては石神の魅力で心揺さぶる物語に仕上がっている、
そんな印象を受けた。
しかしあのトリックは、いくつかの理由で実行不可能なように思うのだが。
よほど巧くやったということか。
ｐ．ｓ．書店で平積みされてたんだけれど、どれも表紙に指紋ベタベタ
付いてるので、これは指紋採取紙か…？と思ってしまったよ。
オンライン書店で購入したら指紋が付いていなくて良かった！！さすが♪
