木原浩勝・中山市朗「新耳袋 第十夜」
2005.6メディアファクトリー\1,260
怪談の名作シリーズ・新耳袋も本作でついに完結!
メディアファクトリー版から追いかけた私だが、感無量である。
読んで思ったこと。す・ば・ら・し・い!
不可思議な話から心温まる話、そして正統派背筋凍る怪異まで、
ヴァリエーション豊かな内容は10冊目の本書でも全く衰えを見せず、
マンネリズムにも縁がない。
構成もすてきで、既刊と円環をなすさまなど見事の一言。
そう、この世に人のあるかぎり、恐怖体験は続く。
怪異は決して終わらないのである。
「新耳袋」は完結したが、怪異談はこれからも集めてゆかれるとのこと。
さらなる、新たなる幽&怪との素敵な出会いを思うと今からワクワク
してしまう。新シリーズの刊行を鶴首して待ちたい。