石田衣良「シューカツ！」

シューカツ! 石田 衣良 文藝春秋 2008-10 asin:4163275002 Amazonで詳しく見る

　就職活動のため、大学生たちは対策チームを作った。男女七人就職物語。
　自分は新卒のとき就活をしたことがないので、ほうこのようなものかー、と興味深く読んだ。
　石田作品にはつきものでやっぱ出来すぎなとこもあるんだけど（縦ロール美貌の帰国子女とか、人物がステレオタイプ〜）、さくさく読めるし、ヒロインがピュアかつシンプルで過剰に前向きだから楽しい。
　そして一番良かったのは、社会にはばたいていく若者の希望と不安がしっかり書かれていたこと。自分の青春時代を思い返してしまったよ。
　グループディスカッションなんかは医学部受験の集団面接を思い出したなあ。集団面接んとこは私、落ちたけど。キャピタルテレビの面接、私立K大医学部の面接に、そっくりで笑える。圧迫面接って、いつの世にもあるもんなのなあ。