西原理恵子「毎日かあさん」
毎日かあさん4 出戻り編 西原理恵子 毎日新聞社 2007-07-20 asin:4620770574 Amazonで詳しく見る |
漫画家・西原理恵子が(元)夫と長男長女との暮らしをコミカル・かつ・せつなさ満杯に描く新聞連載漫画である。
私は新聞をとっていないしほとんど読まないため、この漫画の存在を最近まで知らなかった。人生を確実に損していた。
不覚にも、泣いた。号泣した。成人して以来、あらゆる活字モノで泣かなかった私が、家の中だからというのもあるが、本書を読み終えたとたん大泣きしてしまった。あまりに泣けるので、生活がままならず4巻は独り読み禁書に設定した。これからは、近くにツレがいるときだけ読むことにする。
amazonのレビューを見ると、中には『生活の切り売り』などと称して本作の感動を否定する向きもあるようだが、そーゆー香具師はココロがクサっとる、と私がここに断言してしまいたい。
本書は雑誌「ダ・ヴィンチ」の2007年泣ける本ナンバーワンだったらしい。「絶対はずさないプラチナ本」とか言っといていつもハズレまくりやないか〜い!とか思って以来無視しててごめんな、ダ・ヴィンチ。今度から立ち読みしてみるよ。
さて、本書の基本は育児漫画である。だが、私が何度チャレンジしてもオチがドコにも見つからず背骨が抜けそうになって書棚に戻してしまうような類書(「うちの●姉妹」etc.好きな人、ゴメンな!でも私には良さがちっともわからないんだな)と違い本書には、(コドモ好きじゃありませーん、そもそも子供いませーん、育児もしてませーんな)私ですらトリコにしてしまうほどの原初的な面白さ、テンションがあるのである。
そのように基本的には育児エッセイギャグコミックであるから、本書だけしか読んでいないと、いまひとつ伝わらないことがあるかもしれない。
私はまずゲッツ板谷の著書〜主に旅行記〜で鴨ちゃんを知り、のちにサイバラ漫画で素顔の鴨ちゃんを知ったため、4巻のオチが涙腺をタコ殴りしまくりであった。
少なくとも
を読んでおき、さらにこの本のサイバラ+カモファンクルの章を読んでから「毎日かあさん」に入ると、1000%泣ける。
これだけ読む暇がない人は、これのドイツ古城結婚式だけでも必読。