羽田圭介「走ル」
走ル 羽田 圭介 河出書房新社 2008-03 asin:4309018580 Amazonで詳しく見る |
自転車に乗った「僕」は学校をさぼって走りだす。
青春ロード(レース)ノベル。いや、「黒冷水」はサスペンスジャンルだったが、続く2作ですっかり、純文学というか青春小説の人になったなあ。
自分は出だしからどうにもノれなくて、最後まで主人公にも放任主義の親も友達なんだかよくわからない男女のことも興味が持てなかった。 主人公の若さ爆発のバカさ、無意味な無軌道ぶりはよく描かれているので、単に私が読者対象じゃないだけかもしれない。
浅薄な人間関係しか持たない最近の若者像とか、ケータイでつながるあやふやな友情などが裏テーマだったりする?真の冒険など現代にはありえず、修復可能程度の逸脱がせいぜいだとか?いずれにしても私には用事のない青春小説なことは確かだ。