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読書の記録

小林泰三「モザイク事件帳」

モザイク事件帳 (創元クライム・クラブ)モザイク事件帳
小林 泰三

東京創元社 2008-02
asin:4488012302

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 小林ワールドで活躍してきた様々なキャラたちが繰り広げる、ユーモアミステリー連作集。

 この著者のホラーとミステリを美しく融合させた「密室・殺人」密室・殺人 (角川ホラー文庫)がすごく好きなのでそれを期待して読んだらびっくり、である。バカミスと著者自ら作中で公言するだけの素晴らしいゆるゆる加減であり、読み進めるうちに荒唐無稽な設定すら痛快に思えてくるほど。とはいえ「遺体の代弁者」の笑える黒さや「路上に放置されたパン屑の研究」の底意地の悪さにはぞくぞくしてしまった。
 知らない登場人物もいるなあと思ったら、「目を擦る女」目を擦る女 (ハヤカワ文庫JA)が自分、未読だった。また今度読まないとな。

p.s.カバー画はとても素敵なんだけれど、内容とはミスマッチかも。もっとラノベ風の挿画が合うのでは。それとも、ミステリー的騙しが表紙からすでに始まっているのか?!