有川浩「阪急電車」
阪急電車 有川 浩 幻冬舎 2008-01 asin:4344014502 Amazonで詳しく見る |
阪急電車に乗る人々の人生と恋愛をライトに描く連作集。
この著者お得意の激甘恋愛小説で、そのこそばゆくむずがゆい世界を堪能した。個人的に好きになれない登場人物(悲劇のヒロイン化している美人さんとか…いかに裏切られたからと言って、あんまりだろう…そういう人たちって、わざわざ復讐しなくても、勝手に不幸になると思うが…)や、都合良すぎと思える登場人物(老婦人など)もあったけれど、頭をかきむしって叫びたくなるほど素直でピュアな人々満載で、誠にラブリーな一冊と言えよう。このベタ甘な世界、癖になるかも。
“糸に月”カップルにモデルがいたことが、本書一番のサプライズだ。バカでも×××!!!
p.s.とても気分のいい一冊だからケチをつけたくはないけれど、「図書館シリーズ」を彷彿とさせる素直純情一直線恋愛が本書にもあふれている。それ以外の恋愛パターンも呼んでみたいな。