岸田るり子「ランボー・クラブ」
ランボー・クラブ 岸田 るり子 東京創元社 2007-12 asin:4488017487 Amazonで詳しく見る |
検索でたどりついたサイトで、習った覚えのないフランス語の意味がわかった少年は、自分の記憶に疑問を抱く。サイトのランボーの詩の通り起こる見立て殺人を、女探偵が追う。
中盤くらいまではほんと引きこまれた。女探偵とお調子者の部下のどたばたも、ユーモラスで楽しい。だが、いくつかの点で満足出来なかった。
×れ×わ×ネタはありふれてるし、新味はない。このネタって(今書名がぱっと思い出せないのだけど)別の作家のミステリージャンル先行作品で既出。既視感がありありだ。メインに使い古しネタを持ってくるのは痛い。
真相に関わる×学的なところも、犯人の動機もちょっとハテナマークが頭を飛びかったわ…。
描写は巧い。だが、細かいところのツメとトリックの古臭さが気になるな。