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読書の記録

佐藤友哉「世界の終わりの終わり」

世界の終わりの終わり世界の終わりの終わり
佐藤 友哉

角川書店 2007-09
asin:4048737945

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 小説家になるという夢をかなえた青年は、売れなかったために干されてしまう。再び世間に認められようと、彼は単身上京するのだが…孤独な青年がヤバくなりながらさすらう小説。

 あー。気に入る人は気に入るのだろうな。
 生来の気の弱さから、私は読んだ本がつまらないと、つい自分のせいだと思ったり、必死で良かった探しをしてしまう。だから理由を探した。モノカキの端くれにでもいいからなりたいと切望している自分には、主人公の男が同族嫌悪(…同族と言ってはみたが、複数の著作があるぶん彼の方が地位は高い)で気に入らなかったのかもしれないトカ、89ページの或る二行の文章が灰崎抗大先生のパクり…ていうかサンプリングじゃねえか、って思ってムカついたトカね(さらに元ネタがあるんだろーか?知らん)。

 あー、ダメだ。やっぱ私には面白いって思えないな。聖性を持つ娼婦とか、希薄な人間関係とか肥大した自我と観念に囚われすぎた思考とか、どんだけハルキ・ムラカミふぉろわーなのよ。村上春樹西尾維新で、ストーリーは辻仁成「ピアニシモ」みたいなっ!
 「バックベアード1000の小説とバックベアードがツボすぎたんで期待しすぎたかなあ?
 単純に妹(理論上は?)とアレコレする兄がきんもー☆彡すぎて、感動なはずのラストもペラい予定調和に感じてしまいましたとさ。おしまい。