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読書の記録

平山瑞穂「冥王星パーティ」

冥王星パーティ冥王星パーティ
平山 瑞穂

新潮社 2007-03
asin:4104722030

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 初めて親しくした異性だった彼女と再会したのはアダルトサイトだった。ちょっと風変わりな二人の物語。
 タイトルからてっきりSFかと思ってしまったが、すごく現実よりの物語であった。登場人物のとる行動が両極端だよなあとは思うけれど、スーパーナチュラルな現象は一つも起こらない。強いて言えば、ネットという情報量の洪水の中で知人とあいまみえることが一つの奇跡だろうか。
 実は私、この手のヒロインには興味が持てないのである。いともたやすくカラダを投げ与えてしまう、自分に自信がないヒロインには。だからもう一人の主役、衛のことが気になってラストまで読み続けた。
 ハッピーともアンハッピーともつかぬラストであるが、何かが確かに終わり、そして新たなるものの始まりを感じさせて印象的だった。



p.s.どうも衛クンが永野のりこの漫画の主人公にカブるんだよなあ。映画の嗜好とかモロに。GOD SAVE THE すげ