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歳をとっても美しく男を惹きつける作家・豪徳寺ふじ子。
長年彼女の秘書をしていた珠美はレズと噂されるほど、
彼女に尽くしたのだったが…。
女の業や愛憎が面白いし星の砂のイメージもせつなく良い感じ
だったが、このラストには唐突さを覚えた。
創作に頭脳を捧げた作家達、彼女らが本当に愛していたのは誰なのか。
私には藤子の考えは理解出来ない。わかると思った珠美さえ、
ラストで遠い存在になっていた。
私見だが、この物語は女の情念にもっと筆をふるっていただいて、
サスペンス仕立てにしない方が味わいに深みが出たのではないかと思う。