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読書の記録

鯨統一郎「オレンジの季節」

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美貌の女上司と結婚するため、薫は主夫として婿入りすることを
決意した。家事に専念する薫だが…。


ううん、なんとも説明しにくいのだが
スラップスティック主夫物語にしてはあまりに軽すぎ、
ラスト変調は大急ぎに過ぎてちょっとついていき難かった。


真相で彼があれほど悪条件での彼女との結婚に固執した理由が見え、
第一印象が塗り替えられるところには感心したが、
味わいに欠けるのは否めなかった。
私はそう思ったけれど狙いが急展開のドタバタにあるのなら
そこは欠点ではないかもしれない。ミスマッチが見所ってことで。
とにかく良くも悪しくも驚かされ、読後呆然となる小説だ。