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読書の記録

新井祥「性別が、ない!〜両性具有の物語〜」


性別が、ない!

新井 祥
ぶんか社 (2005.9)
ISBN:482118205X
価格 : \780

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両性具有の著者による、
日々のあれこれと世界体当たりルポコミック。

両性具有とは…


私は医学部で男女性の分化を習ったこともあり、
幾つか症例を書物で読んだことはあったけれども、
実際に両性具有の方が綴った創作物を拝読するのはこれが初めて
であった。


本書を読む以前に知っている両性具有者といえば、
竹宮恵子「イズァローン伝説」
のアル・ティオキア王子くらいだった…。


興味本位で読むのは失礼に感じてしまうほど、
本書は真摯で、かつ面白い。
ギャグネタがメインなのだが、
どれもが人間の本質をチクリとついており、
うふふと笑ったあとに笑える立場にない自分にふと気付かされる…
可愛い絵柄の奥に、そんな真実をはらんだマンガでもあるのだった。


もちろん、両性話だけでは終わらない。
みうらじゅん「とんまつりJAPAN」とんまつりJAPAN―日本全国とんまな祭りガイド2004.7
で紹介されたような日本を代表する奇祭を突撃ルポしたり、


性のはざまであるおかま・おなべ・ニューハーフと
呼ばれる人々の楽しい実話、
そしてゲイ祭など、
体当たり取材で重くなりがちなネタを明るく楽しく
可愛い絵柄で、不屈の闘志(?)で描き上げてくれるのだから
もう面白くってしょうがない!


ご本人の生活をセキララに描くところでは
こんなことまで読んでしまっていいのでしょうか?
と疑問符がよぎったけれど、どの4コマもたいへん
面白うございました。


ちょっぴり残念だったことは、著者が女性から両性だと
診断される前後のエピソードがあまりなく、
現在の著者中心になっていることだろうか。
もちろんそれでも面白いのだが、ソコをこそ、
知りたい様な気もするのであった。


あとがきによれば、諸般の事情で掲載を見送った
作品も幾つかあったらしい。
2巻が出れば必ず購入しますので、ぜひ載せてください!
と熱く願う私であった。


p.s.アシさんがマンガですごい美少年として描かれていて、
まぁたまた〜マンガだから美化してるんでしょ?
と思っていた私。
作者の公式サイトをふとのぞいてみたら…そこには
まばゆいばかりのフォトコーナーが!!


きゃー!アシさんほんとにジャ2−ズ系美少年では
ないですかっ!絵に誇張は無かった…!


そしてご本人の写真も。お、お美しい…!
きれいでかっこよくて、なんとすてきなお二人なので
ありましょうか。
すっかりミーハーファンになってしまった私でした。
マンガの続き、続きをぜひ…!


(このエントリは私のマンガ感想ブログhttp://pnupnu.jugem.cc/
からの転載です)