荻原浩「あの日にドライブ」
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四十路で栄えある前職からタクシー運転手になった牧村は、
自分の人生こんなはずじゃなかったと不満たらたらで…。
読みやすいし、適度なストレスと適度な苦みを織り込みながら、
読み終えると後味爽やかであり
なんだか人生捨てたもんじゃないんでない?みたいな気持ちに
させてくれる本なのだけど、小説としてうるさいことを言えば
リアリティがない。だって、牧村に都合良すぎるのだもの。
ホントの人生は、そんな気の持ちようひとつで何もかも好転したりは
しないし、もしした人があるとしたらそれはもともと考えすぎで
たいした悩みじゃなかったんだろう。
p.s.途中まで福澤徹三「壊れるもの」2004.7
に激似だったので、そういう路線の話かと思ったら180°違ったよ…。