山田悠介「レンタル・チルドレン」
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息子を失った夫婦がレンタル・チルドレン会社を利用するが、
そこには亡き息子にうり二つの子供がいた。
その子を買い取るが、それは悲劇の始まりで…。
私は「あそこの席」2003.11
で初めてこの著者の本を読み、
ああもう読まなくていいかな、と思ったんだが
サッカーホラーを読みたくてふと手にした
短編集「ブレーキ」2005.7
がキレキレの面白さで
また注目するようになった。
そして、本作であるが…「あそこの席」系の、意味なし・オチ無し
B級ホラーだね。細かいところはともかく、わーっと怖い思いをして
みたいならよいのかな。レンタル・チルドレン会社の設定など、
つっこみどころありまくりなのだが…。夫婦の心情などもっと
書き込んでくれたらより恐ろしくなっただろう…。
読み終えて、この著者のホラーは長編よりも、設定の奇想直球勝負
である短編の方がアラが目立たなくていいと思うのだった。