読書日記PNU屋

読書の記録

大倉崇裕「丑三つ時から夜明けまで」

 
オンライン書店ビーケーワン:丑三つ時から夜明けまで2005.10光文社\1,575


難事件の犯人は、幽霊?
捜査五課の活躍を描くユーモアミステリ連作集。
「丑三つ時から夜明けまで」「復讐」「闇夜」「幻の夏山」「最後の事件」
を収録。
 
主人公は、静岡県警捜査一課に属しているが、強い霊能力ゆえ
捜査五課から見込まれてしまう。五課と一課の対立も見所。
幽霊に関する設定は楽しかったものの、謎自体はやや薄味というか…
霞流一作品がスベった時のごとき、脱力に満ちた前半はやや退屈
してしまった。ただ後半「幻の夏山」からはサスペンス要素が強まるため、
愉しめた。かたくなに霊存在を否定する米田警部補が可愛らしい。

p.s.私市(きさいち)、目(さっか)など捜査五課の面々の
名前が難読すぎるっ!まるで西澤保彦ミステリーの登場人物のようだ。
その割に五課のメンバーの存在感が薄いのも気になる。