読書日記PNU屋

読書の記録

新堂冬樹「誰よりもつよく抱きしめて」

 
オンライン書店ビーケーワン:誰よりもつよく抱きしめて2005.9光文社\1,575


絵本作家の夫と7年間セックスレスな妻・月菜。
夫の神経症に悩む月菜は魅力的な青年・克麻に出会い、心揺れるが…。
 
新堂冬樹純愛路線モノ。
おお、よろめきメロドラマだ。なんてベタなのだろう。
倦怠期(厳密には違うが)の夫婦の前に、新鮮な異性が現れて誘惑
してくるという…。
 
月菜がどちらを選ぶのか、そしてその選択は正しいのか考えながら
読むと女性読者には楽しいかもしれない。夫のような男はいるだろうが、
克麻みたいな都合よくて魅力的な存在はありえないと思ってしまう私。

まあでもベタであるということは、そこにクサいながらも読者の心を
つかんで揺らす何かがあるということであるから、それなりに感動的な
ラストだと思った。素直に感動するには、私はどうもひねくれすぎている
ようだ…。

p.s.克麻はなぜ月菜に関心を持つのか、そこが謎だったが…
本当に克麻が好きな人はあの人だったのかもしれない。