畠中恵「おまけのこ」
薬種問屋のあととり息子・一太郎は病弱だった。
でも、妖怪たちが助けてくれて…
ハートウォーミング・時代ミステリー第四弾。
「こわい」「畳紙」「動く影」「ありんすこく」「おまけのこ」を収録。
…うはっ。優しくて素敵な世界なのだよ、それは認める。
でも、読後のこの不完全燃焼感は、一体なんなの…?
読み終えてあまり印象に残らないんだな…。鳴家可愛かったなー、
とは思うんだけど。この巻を読み忘れたとしても、これからの展開に
あまり支障がない気もする
(もしかして、すごい伏線が隠されていたらご免なさい)。
若だんなと、妖怪たちとの関係が変化するでもなく、
優しいムードはいいし家鳴りは可愛いんだけれど(とくに表題作がいい)、
これで終わると正直物足りなく思えてしまう。
シリーズ前作でも、ちょっぴりマンネリかなぁとは感じたが、
今回もそれは変わらず。シリーズ次回作は是非是非、
もっとパワフルで面白い作品を読ませていただきたく思うのだった…。