三並夏「平成マシンガンズ」
家庭では親が離婚の危機、父はケバい愛人を連れ込んで、
学校ではイジメが始まった。
そんな「あたし」の夢には死神が現れる…。
著者執筆時の年齢が１５歳ということを考えると、驚くべき作品。
勢いと力のある文章に惹きつけられた。大人の醜さを嫌悪しながら、
金銭的にたよらざるを得ない子供。ヒロインは望まずして世の中の矛盾、
不条理に巻き込まれていき、そのゆがみを認識しつつも子供であるが
ゆえに手の打ちようがない。間違ったことへの憤りと、対処出来ぬ
自分へのもどかしさが嵐となって吹き荒れている。
文学とはそういうものなのかもしれないが、オチがあるようでなく
（ないようで、あるのだろうか？）後半パンチが弱い気がしたが、
次回作に期待したい作家であると思う。
ただ、テーマはありふれたもの。それを特別なものと感じあらわす
ところが繊細な感性と言うべきか。この作品自体は（年齢を考えたら）
パワフルで魅力的なのだけれど、近年の若い作家の小説…
綿矢りさ「蹴りたい背中」
2003.8、
白岩玄「野ブタ。をプロデュース」
2004.11
でもそうだったのだが、自分は賢くレベルが高いと信じる主人公が、
周囲の愚民どもを演技でやり過ごす…そのような肥大化したエゴを
もてあまし苦しむ小説は、もうとっくにオトナになってしまった自分には、
どうも用事が無いようだ。ちょっと自分語りをすると…
私はここにあるような精神攻撃系から、オールドタイプな直接暴力系まで
様々なイジメをやり過ごして来たが、書物と学業に逃避し、
一度『変人』の称号を得てしまえば学校はラクなモノであった。
人と合わせるのが苦痛なので投げだし、お友達は本と家の犬のみ。
学業さえ抜きんでてしまえば、先生の覚えもめでたくなるというもの。
昔はそれで生きていくことが出来たのだが、
今時のコたちはその抜け道もゆるされないんだろうか。
今はそんなに生きにくいのか…。
それゆえヒロインに感情移入しかねるところもあったのだが、
本書は同時代・同世代の人にこそ価値有る小説なのかもしれない。
もしくは、今時の若者が何を考えているのか知りたい大人には
興味深い読書体験となるだろう。
ついにスパムＴＢ、来たる
はてなダイアリーは「言及リンクのないＴＢははじく仕様」に
なっており、解除出来ないともっぱらのウワサなので、
読書家の方々のＴＢを受け付けられないのは寂しく残念なことだけれど、
ブログを運営していく気力をなくさせるほどの大量のスパムＴＢが
他社ブログサービスでは送りつけられたりするので、
はてなはそういう面倒が無くて良いのかな、とも思っていたわけだが。
今日（つっても２０日だが）、「皆さんは占いを信じますか？？」
とかいうスパムＴＢが来たわけ。
はてなでスパムは初めて。
どういうウラワザだよ。
この科学絶対信仰の私に、そのようなＴＢを送りつけるとは！
だいたい私占い大嫌いだっつうの。
ＴＶでも星占いや血液型占いをやってると不快だから消す。
色占いとかガンダム占いだったら面白がってやったこともあるが、
それは遊びの範疇なのであって、
占いで自分の人生を決めるなんてまっぴらだ。
たとえそれで不幸になったとしたって、他人の言動で決められるなんて
金輪際ごめんなのだ。
自分の人生は自分で決めるぜ。
というわけで、迷惑スパムを送った輩（業者だとうが）は猛省の上、
送らぬように。
うわ！！こうしてる間にも２件スパムが来た。
全部fivedoor（liveじゃなくてfive）どうたらというところから
来てる。全部削除だ。ＴＢ閉じるしかないのか？！困ったものだね。
