読書日記PNU屋

読書の記録

あさのあつこ「透明な旅路と」

オンライン書店ビーケーワン:透明な旅路と2005.4講談社\1,470


女の白い首を絞めた…吉行は実家のある田舎に逃げる途中で、
白兎なる不思議な少年と幼女・カコを車に乗せるはめになる。
台風の近づく山中で、吉行を待っていた運命は…。
 
ホラーミステリーということだけれど、いわゆる推理小説では、
ないな。どぎつくこそはないが、セックス関連の描写もアリ。
なのに漢字にルビふってあったりもして、どのくらいの読者層を
意識しているのかよくわからない小説。
ホラーにしてはパンチがないし…ライトな幻想小説という、ところかな?
 
子供は大人が守るべき存在である、というのは人類共通認識と
してわからんではないのだが、何故カコにそんなにこだわるのかが
わからない。そして白兎。白兎みたいな設定の存在は、
カコの怪奇幻想小説にはウジャウジャ出てくるので新鮮味なし。
そして何よりがっかりなのは、主役である吉行に魅力が感じられないこと。
オチも甘めで予想圏内、怖くないけどホラーっぽい話が読みたいならば
いいのだろうか。 

林雄司(Webやぎの目・編)「死ぬかと思った6」

オンライン書店ビーケーワン:死ぬかと思った 62005.4アスペクト\1,050


人気WEBの投稿を本にした「死ぬかと思った」ももう6冊目!
漫画版も刊行されたりして、勢い衰えず。
 
私個人の感想としては、ややマンネリ化が見られる気がするが…。
やはり人間、死ぬかと思う出来事パターンは限られてくるわけで、
病気や事故で物理的に死ぬかと思うか、
大小やH関連で恥ずかしいゆえに精神的に死ぬかと思う、
そのいずれかが多いのである。

大をつかむだとか、小がもれるというのは1巻目からえんえんと
続くネタで、もし我が身に起きたらそれこそ笑えない重大事であるが、
もう読み飽きてきたなぁというのが正直なところ。
 
それでもいくつかのホッと笑える話や、あまりに悲惨で涙さそう
話なども含まれており、退屈はしない。